抗うつ剤

うつ病の治療

薬物療法

主な抗うつ薬

1950年代から抗うつ剤は開発されてきました。
今ではたくさんの種類の抗うつ剤が発売されており、
今では、うつ病の原因が脳神経細胞の神経伝達機能障害が要因であることがわかってきています。
脳内のモノアミン神経伝達物質に機能障害が起こるとうつ病が発症するというメカニズムがわかっています。

そのため、モノアミン神経伝達物質、主にセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンなどに作用する
様々な種類の抗うつ剤が発売されています。

ざっと、抗うつ剤をみてみましょう

三環系抗うつ薬

歴史が最も古い抗うつ剤で第1世代抗うつ剤で1959年からの歴史を持ちます。
不整脈などの危険な副作用があります。

主な薬名では

  • アナフラニール
  • トフラニール
  • トリプタノール
  • アモキサン
  • ノリトレン

四環系抗うつ薬

第2世代抗うつ剤で1980年代から処方が開始されています。
三環系抗うつ薬の副作用をやや弱くし、さらに、抗不安や鎮静作用を含んだ薬も登場しました。

主な薬名では

  • ルジオミール
  • テトラミド

SSRI

第3世代抗うつ剤で1990年代に登場した「選択的セロトニン再取込み阻害薬」を略し、SSRIと呼んでいます。
モノアミンの中でも、特にうつ病と関連の高いセロトニンに作用する薬の開発が長い間行われました。
副作用が少なく、安全性が高いと言われており、SNRIとともに第一選択薬として選ばれることが多いようです。

主な薬名では

  • パキシル
  • ジェイゾロフト
  • レクサプロ
  • デプロメール
  • ルボックス

SNRI

第4世代抗うつ剤で、「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」を略し、SNRIと呼んでいます。
セロトニンとノルアドレナリンに作用するお薬で、副作用が少なく、安全性が高いと言われており、SSRIとともに第一選択薬として選ばれることが多いようです。

主な薬名では

  • サインバルタ
  • イフェクサー
  • トレドミン

NaSSA

「ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬」として
2009年から発売が開始されている、最も新しい種類の薬である。

SSRIやSNRIで問題となっていた、
「作用発現までに時間がかかる」
「吐き気・胸のむかつき・下痢などの副作用がみられる」
などを緩和し、

「1週間目から改善効果が示される」
など、副作用はもちろんあるものの、新しい抗うつ剤として注目されている。

主な薬名では

  • リフレックス
  • レメロン

その他

その他、様々なうつ症状に対応するためのお薬もあります。

  • デジレル
  • ドグマチール
  • エビリファイ
  • レキサルティ
  • レキソタン
  • デパス
  • ワイパックス

など

副作用について

このように沢山の薬が出てるわけですけれども
だんだん副作用が少なくて安全性が高くなってるって言っても
全く副作用がないっていうわけじゃないんですね
最近最近よく用いられてる SSRI とか SNRI でも副作用として吐き気が見られることがあって
吐き気は服用から3日ぐらいが最も強く現れて
その後だんだん軽くなっていって快方に向かってきます
また服用始めてすぐに
不安感とか焦燥感といった症状が現れたりとか
眠気を感じたりとかすることもありますだけども
これだって一週間ぐらいで治ってくるものなんです
副作用がなくなってくるとだんだん効果が現れて来るって言ったような流れです

なので副作用はうつ病の症状が改善されるよりも前に現れることが多いんです
病状が治るまで耐えるしかないって言った場合もあります
大事なのは副作用がいつまでも続くことは少なくて
副作用が不快なものであればあるほど辛いければ辛いほど
服用に対する不安っていうのが募っていくっていうことなんですね

断薬

ただ自己判断で服用をやめてしまうと
せっかく期待できるうつ病への効果も止めてしまう
っていうことになるので
時々うつ病の症状が改善しないからって言って
自己判断で薬をやめてしまう人がいるんですけれども
長い間飲み続けた抗うつ剤を急に止めたりとかすると
強い離脱症状例えば筋肉のこわばりだったりとか
不安感だったりとか、体の震えなどがぶり返して
起こる危険があります
そうなるとまた辛い症状を経験することになって
治療も一からやり直しっていうこともあります

薬の服用期間は個人差はあるんですけれども、
症状がなくなっても2~3カ月の期間は継続するのが原則になってます
さらに場合にもよるんですが
再発予防のために1年から2年飲み続けることもあります
薬を飲み続けなければならないので
イライラすることもあるかもしれませんが
薬をフェードアウトするためにも医師の指示には従うことが重要です

薬の服用量家期間は処方したドクターと相談して
その指示に従うことが大事ですし
副作用が出て大変だったら
まずは主治医に相談して説明を受けてください

依存性

間違った捉え方をしてる人が多いんですけども
抗うつ剤は決して依存性のある薬ではないということです
長期間の服用っていうのは
薬物依存症などの不安を生むこともあるんですけれども
抗うつ剤は服用期間によって
依存症を起こすような薬ではないです
依存症への不安っていうのは
過剰な心配って言えることができると思います

うつ病が軽症であったとしても
最低1ヶ月から3ヶ月の服用が必要ですし
再発予防を視野に入れた場合
1年から2年服用することも普通なんです
長期間服用への不安よりも
急な服用の中止で起こる離脱症状などへの注意が
必要だということを
ちゃんと理解していただきたいと思います



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